5年ぶり3度目出場の創成館(長崎)は1-5で沖縄尚学に敗れ、初の8強入りは果たせなかった。

楽天などでプレーした福盛和男氏(47)を父に持つ大和投手(3年)は、7回5安打1失点の好投も報われなかった。救援の永本翔規外野手(3年)が4失点。最速147キロ右腕、東恩納蒼投手(3年)の宝刀スライダーに翻弄(ほんろう)され、1点を奪うのがやっとだった。

敗れたが、福盛ジュニアの力投は光った。最速は130キロ台ながら、父から「遅すぎるから90キロ台にした方がいいんじゃない」と、アドバイスされた90キロ台カーブや、スライダーを駆使して、6回まで3安打無失点。連続無失点記録を更新中の相手エース東恩納と、堂々の内容で投げ合い、福盛は「実力以上の投球ができた。東恩納投手に負けないよう投げました」と踏ん張った。

だが、悔やまれるは0-0の7回2死一塁。1番知花慎之助外野手(3年)に対し「2ストライクに追い込んで真っすぐは危ないと思ってて。カーブをもっと低めに投げきれなかった。悔やまれます」。甘く入った103キロカーブを痛打されて、左中間適時二塁打で先制点を許した。

それでも、「父から昨日、打線を線じゃなく、点で考えて一人ずつ、と言われた。一人ずつ丁寧に打ち取って行った結果と思います」という助言は生きた。アルプススタンドで見守った和男氏は息子の勇姿に「想像以上の出来。コントロールと、マウンドに立ってる時の雰囲気をしっかり出せているなと思いました。本当に想像以上の投球だった。やっぱり人は成長していくんだなと」と目尻を下げた。

昨夏、福盛は決勝で救援に失敗して敗れ、和男氏が「去年、彼が(県大会)決勝で投げて打たれて自信なくして、イップスみたいになった。それから何回か見ましたけど、ストライク入らなくて、ひどすぎて見に行かないと思いました」というほど調子を落とした。だが、そこから「フォームを崩したので戻ってきた(帰省した)時は、キャッチボールしてやってました」といい、復調に向かったという。

福盛も「プレッシャーになることもありましたけど、父のおかげでここまで成長できたと思いますし、今後も憧れであり、壁であるので、父の姿をずっと追い続けたい」とし、父に感謝。将来は「大学4年で、プロを目指したい」という、さらなる高みを目指す。【菊川光一】