土浦日大(茨城)が、春夏通じて同校史上初の8強入りを決めた。3回表までの6点差をはねのけ、隣県対決となった専大松戸(千葉)に10-6の大逆転勝利。打線が16安打とつながり、“土浦のボンズ”4番の香取蒼太外野手(3年)が5打数3安打2打点と、守備でも活躍した。粘り強く、さらに歴史をつくっていく。
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水戸黄門のテーマが流れる甲子園で、新しい歴史をつくった。9回2死一塁、右中間への当たりを中堅手香取がダイビングキャッチ。スーパープレーで白星をつかみ「チームとして、なんとしても1アウトを取ろうと言っていたのがつながりました。8強はうれしいけど、通過点です」と冷静に話した。
4番としても存在感を発揮した。6点を追う3回裏先頭から3連打で無死満塁となり、打席へ。3球目の直球を左前へはじき返し、反撃ののろしとなる1点をかえした。この回に一挙5点を奪って流れを変え「4番としてランナーをかえしつつ、単打で後ろにつなげようと思いました」。高校通算31本塁打の主砲について、小菅勲監督(56)は「いいところで4番の仕事をしてくれた。土浦のボンズではないんですけど、それくらいの力はある」と言う。
続けてきた先に聖地があった。中学時代の大洋ボーイズでは、同学年は7人くらい。当たり前のように試合に出られていた。そこから自主性を重んじる土浦日大に憧れて入学。強豪に入部する前に、母・景子さん(43)と「3年間どんなことがあってもやり遂げる」と約束した。小学生のころ英語塾は半年で挫折したが、野球は一度もやめたいと言わなかった。結果が出ずに悩んだときは、自分の動画を見て分析。聖地で輝き「チームに貢献できたことがうれしい」と笑った。
茨城大会の決勝も9回2死から逆転勝ちし、諦めない野球がチームに浸透する。茨城名産納豆と同じく、粘って粘って上を目指す。【保坂恭子】
▽土浦日大・小菅監督(最大6点差をひっくり返し)「選手が甲子園はコールドゲームがないぞと言っていて、1点ずつ取ってくれた」

