進学校の逸材が明暗を分けた。高校野球西東京大会2回戦で、最速153キロ、高校通算45本塁打を誇る桐朋・森井翔太郎内野手(3年)は、日米14球団42人のスカウトや編成関係者を集めながら、初戦で富士森にコールド負け。
将来のメジャーリーガーを夢見て、日本でのプロ入りと米大学挑戦で悩む進路は「五分五分」と胸中を明かした。兵庫大会ではプロ注目の滝川・中村俊瑛(しゅんえい)内野手(3年)が3打点の活躍で快勝発進に貢献した。
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コールド負けが決まると、桐朋の森井は二塁付近でぼうぜんとしゃがみこんだ。「こんなに早く負けるとは思っていなかった」。最後の夏は7回で、あっけなく終わった。
3番遊撃で先発出場も3打数無安打に終わった。1回無死一、二塁、相手のバッテリーミスで1点を返した直後の2回2死二、三塁では、球場の歓声もひときわ大きくなった。しかし、2打席とも中飛に終わり、高校通算46本目のアーチは生まれなかった。「力みはあったと思いますし、いつもの打撃ではなかった」と力を発揮できなかった。
投手としては4回2/3を5安打1失点と意地を見せた。1回に5点を失い、なおも1死一、二塁の場面で緊急登板。十分な準備ができていない中、先頭から連打を浴び2人の走者をかえした。それでも、2回以降はスカウト計測で最速147キロをマークした力のある直球を軸に相手の勢いをくい止めた。
「最終的にメジャーに挑戦したい」と決意は固い。現時点での希望進路は、日本でのプロ入りと米大学進学の「五分五分です」。オンライン塾で英語を学んだり、YouTubeで米国のニュース映像を見ながらリスニングの練習に励んだりと、熱心に英語の勉強に取り組む。それもすべて大リーガーになる夢をかなえるため。「野球で超一流になりたいと思っているので、一番上達できる環境を探したい」。さまざまな可能性を視野に、次のステージへ歩みを進める。【野見山拓樹】
▼ヤクルト小川GM 肩の強さも、走っている姿も身体能力の高さを感じます。完成度はまだまだですが、高校生としては能力的には高いです。進路? それは本人が決めることなので。
▼巨人榑松スカウト部次長 凡退でしたが本当に紙一重。芯だったら(本塁打に)行っていたと思います。投手としても、フィールディングでも野球センスの良さが出ますよね。
▼ロッテ高橋編成管理部長 以前も見ましたが、やはり力強いスイングです。楽しみな選手です。(一般的に)上位候補の選手になってくるでしょう。
▼日本ハム坂本スカウト 間違いなく将来、野球界を担う金の卵だと思います。福留(孝介)さんの力強さ、柔らかさがダブります。
▼西武潮崎スカウトディレクター 力みは責任感の強さからかもしれないです。他に圧倒するだけのものがあるから大丈夫。(かつてライオンズジュニアに所属と)縁のある選手なので。

