DH制度導入後、センバツ初のDHによる本塁打が飛び出した。

5-3で迎えた8回1死二、三塁、専大松戸の9番吉田颯人捕手(2年)が、カウント1ー3から高めの真っすぐをフルスイングすると、打球はレフトスタンド吸い込まれ8-3。勝利を決める3ランとなった。「外野に飛ばそうと思って振りました。(ナイターで)暗くて、打球が見えなかった。でも、手が痛くなかったので真芯で当たったんだな、と思いました」。

一塁を回ったあたりで、審判が手を回しているのが目に入り、ホームランを確認。大きくガッツポーズを見せた。公式戦初出場で、練習試合も通じ初本塁打を甲子園で放ち「すごくうれしかったです!」と、笑顔を見せた。

悔しさを糧に成長した。昨秋の県大会では背番号24でベンチ入りしたが、関東大会ではベンチ外に。「悔しかった」と、この冬は得意の打撃強化に力を入れた。「下半身を使った体重移動をしっかりする練習に力を入れました」。毎日、全体練習が終わっても残って自主練習でバットを振った。「強い打球が打てるようになりました」と、自信をつけた。

9番DHの起用に持丸修一監督(77)は「気楽に打たせた方がいいので9番にしてるだけで。本当は上にもしたいんですけどね」と、起用理由を口にしたが、指揮官の期待に見事に応えた。「DHは守備がない分、しっかりバッティングで貢献しなければ、と思っていた。次の試合も大きいの狙うのではなく、つなぐ打球をしたいです」。DH初本塁打に、公式戦初出場で初本塁打。“初”もの尽くしにも、しっかりと足元を見据えた。

◆背番号20の本塁打 専大松戸は背番号20の吉田が本塁打。甲子園でベンチ入りが20人に増えた23年夏以降、背番号20の選手が本塁打は春夏を通じて初めて。

◆NPBでは DHの公式戦初アーチは75年4月5日、パ・リーグ開幕戦で東田正義(日本ハム)が太平洋戦の9回に放った。同日には長池徳二(阪急)も近鉄戦で打ったが、時間差で東田が先だった。

【動画】背番号20 専大松戸・吉田颯人がセンバツ初のDHによる本塁打でガッツポーズ