<高校野球北大阪大会:汎愛5-0能勢>◇5日◇1回戦

 大阪185校の夏が始まった。約3300人の選手を前に、来賓の橋本府知事が「青春、青春、もう最高!

 汗臭い。これが一番!」と声を張り上げる。北野(大阪)時代はラグビー部員で花園を駆け回り、今は草野球を楽しむ府知事は「君たちのプレーは君たちだけのものじゃない。家族、チームメート…みんなの思いが支えてくれている」と熱いエールで、大阪に開幕を告げた。

 南はPL学園や大体大浪商、北は大阪桐蔭、履正社など強豪がひしめき、全国屈指の厳しさは変わらず。その大阪で最初の白星を挙げたのは、汎愛だった。中島謙治監督(43)はベンチ入り全18人を起用した。1番打者の北田一馬(3年)は今春、父を肺ガンでなくした。少年野球のコーチを務めるほど野球が好きで、試合のたびに球場の片隅で北田を見守っていた。この日の8回、陸上部のエースにも負けない俊足で記録したランニング本塁打は、父にささげた1本だった。

 1年秋から正捕手だった守本浩輔主将(3年)は、最後の夏は12番。右肩痛で控えに回った。9回を締めた下村一馬(3年)は弱気を克服し、ストッパーに成長。そんなチームだけに「全員グラウンドに立たせてやりたかった」と監督。まさに全員でつかんだ勝利だった。【堀まどか】