12年目のT-岡田がプロ入り初めて全試合に出場。日本人選手では柳田(ソフトバンク)と並び今季両リーグ最多の31本塁打を放った。T-岡田の30本以上は、ドラフト制後入団の選手としては最年少の22歳で本塁打王を獲得した10年(33本)以来、7年ぶり2度目。シーズン30本塁打のブランクは07年山崎(楽天)の11年ぶりが最長で、7年ぶりは70年張本(東映)に並び4位タイ。最初に打ってから2度目の30本まで7年以上は07年山崎、80年門田(南海)に次いで3人目だった。

シーズン30本塁打以上ブランク記録上位
シーズン30本塁打以上ブランク記録上位

 プロ入り初めて1番で起用された8月5日日本ハム戦で21号、同じく初めて2番で出場の同18日ロッテ戦で23号を放ち、今季は1、2、4、5、6、7番で本塁打をマーク。今季、先発した6つの打順で本塁打を記録したのはT-岡田とマレーロ(オリックス)だけだった。長距離打者は中軸に固定されるケースが多く、6つ以上の打順(先発)で本塁打を打って30本以上は、03年オーティズ(オリックス=33本)以来、14年ぶり。日本人打者では99年金本(広島=34本)以来と珍しかった。これでT-岡田が本塁打を打ったことがない打順は3番だけとなり「全打順本塁打」へ王手。過去10人しかいない記録達成へ、比較的狙いやすい打順が残った。

T―岡田の打順別本塁打
T―岡田の打順別本塁打

 33本の10年は96打点を記録したが今季は68打点。20本の昨年より打点が減った。本塁打で47打点を挙げており、本塁打以外では21打点。今季のパ・リーグ規定打席到達者の中では本塁打以外の打点は茂木(楽天)の18打点に次いで少なかった。30本塁打以上した打者の最少打点は69年木俣(中日)の60打点で、T-岡田は67年スペンサー(阪急)らに並び4番目に少ない。適時安打の打点を増やすことが来季の課題だ。【伊藤友一】

シーズン30本塁打以上で打点の少ない選手
シーズン30本塁打以上で打点の少ない選手

 ▼3年連続Bクラスのオリックスは優勝チームからのゲーム差が、15年30→16年30→17年30.5。パ・リーグで3年連続30ゲーム差以上つけられたのは、70~72年西鉄以来で、オリックスは阪急時代を含めて初めて。今季は足を使わなかった。盗塁数が昨年の104盗塁から33盗塁に激減。前年から70盗塁以上減ったのは91年西武以来となり、パ・リーグでシーズン33盗塁は02年近鉄の32盗塁に次いで2番目に少なかった。6月3日~7月8日の26試合0→同9日1盗塁(マレーロ)→同10日~8月16日の間で、27試合0と、54試合でわずか1盗塁しかない期間があった。

【注】点線より上、打者は規定打席=443、投手は規定投球回数=143に到達。白ヌキはリーグ最多
【注】点線より上、打者は規定打席=443、投手は規定投球回数=143に到達。白ヌキはリーグ最多
【注】点線より上、打者は規定打席=443、投手は規定投球回数=143に到達。白ヌキはリーグ最多
【注】点線より上、打者は規定打席=443、投手は規定投球回数=143に到達。白ヌキはリーグ最多