巨人は9日、米大リーグのカブスからフリーエージェント(FA)となっていた上原浩治投手(42)と契約したと発表した。1年契約で契約金1億円、年俸2億円プラス出来高(金額は推定)。10年ぶりの古巣復帰となり、背番号は斎藤雅樹投手総合コーチもつけた「11」となる。上原は同日午後5時から都内のホテルで記者会見し「やることは1つだけです。一生懸命にがむしゃらにやる。それだけです。チームの1つの勝ち、優勝に向けて、勝ち星に貢献できるようにしたいです」と意気込んだ。

 09年からメジャー挑戦を続けた上原は昨季、カブスで49試合に登板し3勝4敗2セーブ、防御率3・98。今季もメジャーでのプレーを希望していたが、オフのFA市場の停滞もあって所属先が決まっていなかった。当初はメジャー以外は引退と決めていたが、「やっぱり野球がやりたい。期待してくれる球団があるなら、そこで燃えつきたいという気持ちが強くなった」と、日本復帰を決断した。

 高橋監督と生年月日が同じ百戦錬磨のリリーバーは開幕まで約3週間の時点での合流となる。カミネロ、マシソンらと“勝利の方程式”の一角に組み込まれるとみられる。

 指揮官は同日のオリックス戦後に「僕は同級生ですけどね。まだまだできると思います。期待しています。また同じユニホームを着れるのは何か縁を感じるような、不思議な感じなような。当然、戦力と思っています。まずは彼の力であり、ピッチングをね。チームに貢献してほしいと思います。大ベテランですし、日本でもアメリカでも素晴らしい実績、いろいろな経験をしてきているでしょうから、そういったものを今いる選手たちに伝えてもらえればと思います」と話した。