巨人大勢投手(26)はマウンドである叱咤(しった)をかみしめていた。
「最近、お前に1番足りてないのは気合だ」。
言葉の主は、80歳を過ぎた祖父八五郎さん。前日の朝に電話がかかってきた。
コンディション不良で前カードの阪神3連戦の遠征に不参加だった近況に、「ふぬけてる」「腹すえて投げろ」とげきを飛ばされたという。
この日は3-2の1点リードの状況で、4月26日DeNA戦(横浜)以来のマウンドだった。「『気合を入れろ』という言葉をマウンドに上がっても思い出しながら、腹くくって投げました」とヤクルト打線を3者凡退に封じ、雄たけびを上げた。
「めったに(電話は)かけてこないんですけど、たぶん心配していたと思う」。幼少期、実家の裏にバッティングケージを建ててくれたり、中学で硬式野球を始める時にはグラブとボール1ダースを買ってくれ、高校野球観戦にも幾度となく連れて行ってくれた存在。もう、これ以上心配はかけられなかった。
甲子園遠征に同行しなかった期間。「もっと時間をかけてコンディショニングを整えないといけない。いろいろ、そういうのを考える時間ではありました」と一呼吸をはさみ、自分を見つめる時間になった。
祖父の電話に感謝しながら、これからも「気合」の入ったピッチングを見せ続ける。



