西武森友哉捕手が、史上66人目、71度目となるサイクル安打にわずかに届かなかった。

 1回の第1打席で左二塁打、1点リードで迎えた3回の第2打席では8号2ラン。5回の第3打席は二塁ライナーに倒れたものの、6回に中前適時打を放ち、三塁打が出ればサイクルと、快挙に王手をかけた。8回は遊撃への内野安打をマークしたものの、三塁打とはいかなかった。

 この日は特別だった。昨年6月28日、1軍投手コーチを務めていた森慎二さんが多臓器不全により42歳の若さで急死して1年の命日だった。

 お立ち台に上がった森は「今日は試合前にウイニングボールを(他界した森コーチのために)取っておいてほしいという話があったので、今日は勝ちたいという気持ちで試合に臨んだ」と気持ちをバットに乗せた。

 山賊打線の5番打者として4安打3打点の活躍を見せた小柄な森が、デッカイ仕事で勝利を呼び込んだ。