DeNA投手の要・東克樹投手(22)が、ゼロ行進でチームを最下位脱出に導いた。先頭の中日平田を直球で空振り三振に仕留め、始まった。「ブルペンではコントロールが最悪だった」。コンディション不良の不安は日本人トップの打率を残す強打者を抑えて吹き飛ばした。「積極的に振ってきてくれたから、球数も楽にできた」。終わってみれば7回100球で4安打無四球無失点。目標の2桁に王手をかける9勝目だ。
勝利の法則にはまった。チームは3回まで相手に得点を与えなければ勝率7割を誇る。この日も無失点で乗り切った直後の3回の攻撃で先制点を奪った。1点を取ってなお2死一、二塁の場面。東は打席に立つ筒香を見て「打つんじゃないかというオーラが見えました」という。予感通り、援護射撃の3ランが出た。
東は真顔でいう。「実は変な話ですが、そういうオーラが見えることがある。そういう第六感を大事にしている」。この日でいえば最大のピンチを迎えた5回2死二、三塁の場面だ。カットで粘る大野奨に対し「正直、終わらないんじゃないかと思った」と危機察知能力を発揮。内を見せた後の外角へのチェンジアップで、空振り三振で乗り切った。
前回登板から16回連続無失点を続けている。「数字はあまり気にしていない」というが、防御率はリーグ3位。秋の逆襲へ、新人左腕が欠かせない存在になっている。【栗田成芳】



