2位ヤクルトが“巨人キラー”小川で初戦を落とした。初回に岡本の犠飛で先制を許すと、同点に追いついた直後の3回には坂本勇に決勝ソロ。7回に陽の適時二塁打で追加点を奪われ、なお1死三塁のピンチを招いて降板した。8連勝中だった巨人に7回途中4失点で黒星を喫し「勝てなかったのがすべてなので悔しい」と表情を硬くした。

打線も沈黙した。中村の適時二塁打による1得点のみで、4安打。守備でも細かなミスが出た。75勝中38度の逆転勝利を収めた粘り強さも発揮できず、土俵際に追い込まれた。小川監督は「今日を振り返っても仕方ない。とにかく明日、やるしかない」と厳しい表情で言葉を絞り出した。

“難敵打破”なくして、ヤクルトに未来はない。負けられない今日の第2戦で対戦する巨人菅野には、通算6勝16敗と大きく負け越している。だが神宮に限れば5勝1敗で、今季も土をつけた。勝つには菅野を打ち崩すしかないかと聞かれた指揮官は「もう、それしかない」と語気を強めた。昨季96敗から2位と大躍進を決めたヤクルトが、神宮の大歓声を味方に、なりふり構わず巨人の進撃を止める。【浜本卓也】