日本ハムのニック・マルティネス投手(28)が、クライマックスシリーズ(CS)初登板で初勝利を挙げた。前日の第1戦で12安打を許し、8失点で敗れたソフトバンク打線を相手に、7回5安打2失点と力投した。来日1年目の今季は、上沢とともに投手2本柱の1人としてフル回転。大舞台でも頼もしさを発揮し、今日15日の第3戦へ望みをつなげた。

何度もほえ、拳を振り乱した。マルティネスが、あふれ出る闘志を力に変えた。「とてもアドレナリンが高く出ていたよ」。来日1年目。野球人生で初めてのプレーオフのマウンドは、興奮の連続だった。「少し熱くなっていると意識する中で、だいぶ結果は変わってくる。良いところを引き出せたね」。前日の第1戦8失点で敗れた強力打線に、7回2失点。力強くCS初勝利をつかんだ。

ボルテージを、いきなり振り切った。1回先頭上林の打球が、一塁中田の股間付近を直撃。アウトにしてからもん絶する主将に、心配そうに駆け寄り、声をかけた。続く明石のファウルゾーンへの飛球は、三塁横尾が客席ギリギリ、捕球後は転がりながらアウトを取った。「一番大事な(試合の入りの)時に、みんなが力を出してくれて勝利につながった」。胸を打たれ、意気に感じ、そして熱が入った。

今季は上沢とともに、2本柱の1人として10勝をマーク。中でもソフトバンク戦は、先発した4試合で防御率1・86を誇った。「常に集中力を切らさないことが大事」と気構えを明かし、この日は「気持ちが高ぶっている中での制球が大切」と大一番での力投につなげた。栗山監督は「普通(シーズン中)の時のように、自分の力を出してくれた」と度胸を評価した。

力の源になっている妻キンバリーさんと娘ヴェラちゃんは、米国に帰国中。連絡は毎日取り合い、試合中は時差で夜中だったが、ネットテレビを通してエールをもらった。「僕も頑張ったけど、今日はチームのみんながしっかり力を出し切った」。気迫満点の助っ人が、チームの息を吹き返させた。【田中彩友美】

▼日本ハム先発マルティネスが7回5安打2失点で、CS初登板を白星で飾った。日本ハム外国人投手のCS勝利は、07年ロッテとの第2ステージ(当時)第3戦グリン、12年ソフトバンクとのファイナルステージ第3戦ウルフ、14年オリックスとのファーストステージ第3戦クロッタに続いて4人目。