超速仕上げから全試合出場!阪神鳥谷敬内野手(37)がキャンプ休日の4日、沖縄・南風原町の沖縄県立南部医療センター・こども医療センターを訪問した。約2時間にわたって病棟で子供たちと触れ合い、「元気になって甲子園に来てもらいたい。グラウンドに立っている姿を見せたい」と決意を新たにした。早期実戦出場から鉄人の称号を取り戻しにかかる。

「目標は全試合に出ること。そのためにも、まずは開幕でグラウンドに立っていないと始まらない」

再び遊撃で勝負する1年。北條らとの激しい遊撃争いが幕を開けた。37歳は第1クールから若手に交じって全メニューを消化し、矢野監督から「第1クールMVP」に指名された。現状は11日紅白戦で初実戦となる見込みだが、19年チーム初戦となる7日紅白戦に飛び入り出場する可能性もゼロではない。異例のハイペース調整に覚悟がにじむ。

「自分は今、競争の中にいる。試合に出ていない間に、ライバルの選手が結果を出すかもしれない。ゆっくりしてはいられない」

2年前の17年2月は実戦1打席しか立たなかった間、北條の打棒が爆発して遊撃の座を譲った。二塁転向を目指した18年春はオープン戦打率0割6分7厘と苦しみ、開幕直後から出番を減らした。19年は同じ轍(てつ)を踏まない。

この日は11回目の同病院訪問。最後は子供たちから手作りメダルをプレゼントされ、気合を入れ直した。

「今は自分のポジションがまったくない状況。まずはしっかりポジションをつかんで、優勝したい」

14年ぶりのセ界頂点へ、グラウンドに立って虎を引っ張る。【佐井陽介】