開幕ローテに前進だ。ロッテの新外国人、元DeNAのブランドン・マン投手(34=レンジャーズ)が28日、ソフトバンクとの練習試合に2番手で登板し、3回2安打無失点と快投した。

3三振はいずれもスライダーで奪った。「横浜にいたころからメジャーリーグまで進んで、一番成長した球種。自信がある」。カウントを稼ぐときはスラーブ系、追い込んだら高速でと投げ分けた。

組み立ても自在だ。常時140キロ台後半の速球は直球ではなくツーシーム系。すべて打者の手元で動き、左打者に食い込む。吉井投手コーチは「米国では速くて動く球が最高という考え方。ブランドンは速いシンカーもカッターも投げられる」と評価。力強さと器用さを併せ持つ。宮崎アイビースタジアムは、13年秋にソフトバンクの入団テストを受けた場所。当時“不合格”となった「思い出の地」で、飛躍を遂げた。

現状、開幕ローテーション候補は石川、涌井、ボルシンガーら右投手が並ぶ。パ・リーグでも希少な本格派先発左腕として、井口監督も「ローテに入りそうな雰囲気が出てきた」。ブランドンは「もちろんローテーションで回りたい。1イニングでも長く投げたいと思っている」と力強かった。【鎌田良美】

◆ロッテの開幕ローテ

当確は開幕投手の石川と昨季13勝のボルシンガー。大黒柱の涌井は開幕2カード目の初戦を任される方針。残りの枠を、17年のチーム勝ち頭だった二木や有吉、若手の岩下、種市らが争っている。左腕ではブランドンの他、ドラフト3位の小島和哉投手(22=早大)らにチャンスがある。過去3年、開幕2カード目までの先発はすべて右腕で、左腕不足が続いていた。