日本が誇る伝統芸能が、今年もやってきた。ダチョウ倶楽部が、5年連続で横浜スタジアムに登場した。

試合開始15分前。上島竜兵とリーダーの肥後克広が元気いっぱいで「今年もきたぞー。今日はいいぞー」と、グラウンドに姿を現した。

お決まりの「ヤ~」だ。上島が「みなさ~ん。ヤ~。一塁側のみなさ~ん。ヤ~。ライトもヤ~。三塁側もヤ~。レフトも、ヤ~」と球場全体を巻き込んでいく。立て続けに十八番の「くるりんぱ」でたたみかけ、上島は「どんなピンチでもくるりんぱでチャンスに変えよう」と笑いを誘った。

上島が「五十肩だから始球式は投げられないよ」とリーダーと“ごねている”と、直後に「ピッチャーは三浦。背番号18」と球場アナウンスが流れた。現役を引退し、今は1軍投手コーチを務めるはずの番長!? ファンがざわめく中で、三浦コーチの現役時代の登場曲「リーゼントブルース」も流れ、余計に「ざわざわ」が止まらない。

すると、一塁側からリーゼントにびっしり決め込んだ背番号「18」が現れた。ストイックな番長にしては、少しふっくらしたシルエット。身長も低い…ファンの一部からは失笑が…。ダチョウ倶楽部のメンバー・寺門ジモンだ。

ドヤ顔でマウンドに上がった。対戦する打者は神里。捕手役を務めた桑原のサインに、何度も首を振り、大きなモーションから山なりのボールを投じた。始球式だが、これもお約束。神里に右前へはじき返されると、ジモンではなく、後方に待機していた上島が前に出てきた。

上島は「何打ってんだよ。大先輩から何を打っているんだよ」とすごいけんまくで神里へ詰め寄り、お決まりの「けんかからの…キス」。返す刀で桑原に突っかかり、またもキス。日本が世界に誇れる伝統芸能を披露し、さわやかにグラウンドを去った。

ダチョウ倶楽部は「三浦コーチに投球指導を受けて、初めて投げました。多くのファンの方々の前で投げる機会などないので、とにかく興奮と緊張しました。三浦コーチから足の振り上げ方など細かく指導を受けましたが、5年連続打たれてしまいました。(笑)ずっと温めていたネタだったので実現できてうれしいです。今年はセ・リーグ1位でCS、日本シリーズで優勝を果たして欲しいです。それだけの戦力を備えたチームなので、選手たちには期待しています。『ずっと、横浜!』頑張ってください。ヤー!」との粋なコメントを残した。