「サントリードリームマッチ2019」が29日、東京ドームで行われた。

ザ・プレミアム・モルツ球団とドリーム・ヒーローズが対戦。井川慶投手(40)とランディ・バース内野手(65)の新旧猛虎対決、高橋由伸外野手(44)と高橋尚成投手(44)の巨人同学年対決など、令和の名勝負に4万228人の観衆が酔いしれた。試合は7-2でザ・プレミアム・モルツ球団が勝利し、6連覇を達成した。

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繰り広げられる名勝負の数々に、満員の東京ドームが沸き立った。

まずは「猛虎対決」だ。1回2死一塁、井川対バース。井川が力強い直球で押し込むが、バースも食らいつく。カウント2-1から、外角球で三ゴロに仕留め、井川がねじ伏せた。

元阪神勢が魅せたのならば巨人勢が黙っていない。3回1死「W高橋」が火花を散らした。ザ・プレミアム・モルツ球団に新加入した高橋由対高橋尚。誕生日が1日違いの2人の対戦だった。内角のボール球から入ると、2球目に低めに落ちる変化球を打たせた。「とりあえず1本打たないと。新入りなので」と意気込んでいた高橋由の打ち気を利用し、一邪飛。狙い通りに仕留めると高橋尚はガッツポーズを決めた。

その後も名勝負は続いた。4回には桑田対バースの往年の対戦(結果は三ゴロ)。5回には斎藤と村田のバッテリーで、打者高橋由(結果は三飛)。6回には槙原がマウンドに上がり「巨人3本柱リレー」が完成。6回無死三塁から高橋由が右中間を破る適時打で、レジェンドを打ち砕いた。

サプライズにも味があった。6回1死一塁、マウンドに高橋由が上がり、打席には桑田。桑田がフルカウントから2球ファウルで粘り、8球目を中前へとはじき返した。桑田は遊撃手としても途中出場。7回無死一塁で古田の三遊間への打球を逆シングルで捕球し、反転して二塁送球で封殺した。きめ細やかな“神技”でプロの技術を示し、観客を酔わせていた。