竜党だけでなく虎党もデビューを祝った。中日のドラフト1位根尾昂内野手(19)が阪神戦(甲子園)で待望のプロ初出場。聖地が大歓声に包まれた。

ただ、12球団のドラフト1位で最も遅い1軍デビューはちょっぴりほろ苦いものになった。出番は7回裏の守備からだった。先頭北條のゴロがいきなり根尾の正面へ。軽快にさばいたが一塁への送球が本塁方向にそれた。それでも一塁手福田が何とか捕球してタッチアウト。1死一、二塁からは、木浪の二ゴロで併殺を完成させた。しかし8回の初打席はジョンソンの135キロのワンバウンドしたカーブに手を出し、3球三振。微妙なハーフスイングだったが三塁塁審のアウトのコールを見つめるしかなかった。

昨夏に大阪桐蔭で春夏連覇を達成した聖地で踏み出したプロ第1歩。根尾は「グラウンドの中での緊張感、投手の気迫を感じられて良かった。(打席も)とにかく打っていこうと思ったけど、スイング出来なかった。(甲子園は)暖かい声援もあってやりやすかった。素晴らしい経験をした。明日につなげたい」と振り返った。30日の今季最終戦で、初安打を狙う。【伊東大介】