豪快な一振りで、宮崎での野球漬け生活を締めくくった。日本ハム万波中正外野手(19)が28日、みやざきフェニックスリーグ最終戦(対中日、サンマリン宮崎)の5回に、左翼席中段へ同リーグ1号2ラン本塁打を放った。「試していることもいろいろあったので、少しはまとまって終われたかなと思います」。中日阿知羅の直球をねらい打ちして仕留めた大アーチに、守備陣は定位置から動けなかった。

荒木2軍監督は今井とともに万波を同リーグ期間中の“野手MVP”に挙げた。「打席の中で、いろんな我慢ができるようになった。(8月に)上(1軍)に呼んでもらってから(成長の)速度が増した感じ」と目を細めた。

自身で手応えを感じる成長ポイントは精神的な部分だ。万波は「気持ちの面でもブレが少なくなった。前までは当てにいって、逆に変な球を振ってしまっていた」。1つの打席内容に左右されず、たとえ直前の打席が悪くても、あえて狙い球を変えずに臨んでみたりもした。「割り切ってできたりする部分が増えた」と、結果につながった。

イースタン・リーグではチーム本塁打王(14本)となり、秋も進化を続けている。「もっとレベルアップしたい」と貪欲に、実りの秋を充実させていく。【木下大輔】