「おかわり君」のバットに勢いが戻った。西武中村剛也内野手(36)が昨年、4年ぶり4度目の打点王に輝いた。本塁打も4年ぶりに30本を超え、打率2割8分6厘は、キャリアハイ。プロ18年目にしてなんともあっぱれな数字だ。「円熟中村や(新宿中村屋?)」と言っている。

タイトルに輝く一方、喜べない数字も増えた。打点123に対し、三振も123を数えた。「当たるも八卦(け)当たらぬも123K?」。3ケタ三振は11度目で、T・ローズの最多記録(12度)に迫る。通算では1725三振となって、パ・リーグ記録を塗り替えた。

歴代の通算最多三振は、清原の持つ1955。中村は現役トップで3位につける。その差230。昨年のペースを続けるなら、2年でトップに立つ計算だ。三振は打者の「勲章」と言うが、当人には「減少」の方がうれしいだろう。

ただ中村に関していえば三振が多い年ほど安打、本塁打、打点は増えている。三振を気にせず、今年もどんどん振ってもらおう。こう激励して、終わりたい。「おかわりないご様子、今年も多い(大い?)に期待しております」。【米谷輝昭】