阪神ドラフト2位の井上広大外野手(18=履正社)がプロでの「相棒」を探している。12日、鳴尾浜球場で新人合同自主トレに参加。右足首捻挫の影響で別メニュー調整が続くが「だいぶ状態は良くなっていると思います」と経過は順調。室内ではティー打撃も行えるほどになった。

夢のホームランバッターになるためバットは片時も離さない。「手首の返し方とかまだできない部分がある」。虎風荘の部屋に帰ってもバットを握り、寝る時にかたわらに置く時もある。

「自分は高卒で、バットのことに関してなにも分からない状態なので」。そんな時にアドバイスを求めたのが大山だった。合同自主トレ2日目の9日にロッカー室で顔を合わせ、突撃した。重さや形について聞くうちに「今からいろんな人のを使って探していけばいいよ」と大山のバットを1本譲り受けた。「自分のバットよりちょっと細身な感じ。振りやすい」と好感触。ロッテ安田からももらい、今はメーカーにバットの型取りを依頼している。優しい先輩たちのバットを試しながら最適な相棒を探し出す。

そんな相棒で対戦したいのは、ヤクルト・ドラフト1位の奥川だ。昨夏の甲子園決勝では井上が3ランを放ったが、通算では9打数1安打。「奥川に対して3割は打ちたいという気持ちはある。負けたくはないです」。10日のNPB新人研修会で再会し決意も新た。プロでは打ち勝ってみせる。【磯綾乃】