日本ハムが29日、北海道・北広島市に23年春開業予定の新球場名が「ES CON FIELD HOKKAIDO(エスコンフィールドHOKKAIDO)」に決まったと発表した。ネーミングライツ契約したのは不動産総合開発事業の日本エスコン(本社・東京)。国内最高額とみられる年間5億円以上、契約期間は20年1月から10数年で総額60億円規模の長期大型契約を着工前に結んだ。

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日本ハムが、世界でも類を見ない早さで総額60億円規模の長期大型契約を結び、新球場の命名権を売却した。

年間5億円以上となる金額は日産スタジアムの同4・7億円(ニールセンスポーツ調べ)を超える、国内最高額となる。新球場・ボールパーク(BP)を保有・運営する「ファイターズ スポーツ&エンターテイメント」の三谷取締役は「今回の契約のポイントは、工事着工前から契約をしたということ」と説明した。

新球場は4月13日に起工式を行い、5月に着工を予定する。開業3年前に命名権を売却した理由について、同取締役は「名称が定まっていれば、愛着を持っていただけるのではないか」と明かした。十数年の長期契約でエスコンフィールドの名前が、すぐに変わることもない。開業前から親しみを持ってもらうためにも、早期公表に踏み切った。

日本エスコンは、不動産事業を展開する中部電力グループの東証1部上場企業。球団は「新球場を核としたまちづくり」を大きなテーマに掲げている。同取締役は「このエリアの価値を一緒に高めていくパートナーさん」と強力なタッグを組むことを決めた。BP全体の名称も「HOKKAIDO BALLPARK F VILLAGE(北海道ボールパークFビレッジ)」に決定。エスコンフィールド、Fビレッジの名称で世界に誇れる空間へ。日本ハムがまた1歩、前進した。【木下大輔】