苦手克服弾でオープン戦打点王! DeNA佐野恵太内野手(25)が、日本ハム戦に13試合連続の「4番左翼」で先発。7回2死、堀から3号ソロを放って11打点目を挙げた。昨年まで苦手としていたサウスポーからの1発に、ラミレス監督も納得。新キャプテンが筒香の穴を埋める。

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左打ちスラッガーの佐野が、左投手から納得の1発を放った。5点リードの7回2死、変則左腕・堀の5球目。甘く入った141キロ直球をライナーで右翼席へ突き刺した。「差し込まれないように、始動を早くと準備していました。甘い球を1球で捉えられたのは良かったです」。昨季は右投手から打率3割2厘、5本塁打に対し、対左は打率2割5分8厘で本塁打なし。「1軍では多分、プロ初」という左腕からの1本でダメを押した。

求められる役割は分かっている。「チームの勝利に一番貢献できるのが打点。チャンスではいつも以上に打ってやろうと思うし、そういう気持ちの時は結果もついてくる」。オープン戦序盤は不調も、ラミレス監督から「40打席も立てば感覚も戻ってくるから大丈夫」と助言を受け、焦らずに調整。小さく当てにいかず、直球に対する積極的な姿勢を取り戻し、11日広島戦(横浜)では2本の本塁打を放つとなど、尻上がりに調子を上げた。一貫して4番起用を続けた指揮官も「昨年は苦しんだが、今年は左にも自信を持てている感じ。リーダーシップも出しているし、状態も上がってきてるね」とうなずいた。

新外国人タイラー・オースティン内野手(28=ブルワーズ)と2年連続本塁打王のソトが上位に座る強力打線の中心に座る。「シーズンでもチャンスの打席は増えると思う。さらにいいバッターになれるように開幕まで準備していきたい」。4番佐野がさらなる向上を誓った。【鈴木正章】