新型コロナウイルスに感染して入院していた近鉄、日本ハム、楽天で監督を務めた梨田昌孝氏(66=日刊スポーツ評論家)が20日午後、大阪府内の病院を退院したことを、所属事務所が発表した。入院した3月31日から50日間にわたった闘病生活だった。

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【梨田昌孝の退院に関するご報告】

新型コロナウイルス感染症のため、病院にて治療を続けてまいりました梨田昌孝ですが、2020年5月20日に退院をいたしました。陽性が判明した2020年4月1日から、皆様には多大なるご心配をおかけしました。多くの皆様からの温かい励ましにより、本日を迎えることができました。心より感謝を申し上げます。なお、梨田昌孝からのご挨拶をもって、この度の退院のご報告とさせていただきます。

 

梨田昌孝より皆様へ

 

既に皆様ご承知のように、3月末より倦怠感や発熱の症状があり、自宅にて静養しておりましたところ、症状の悪化により3月31日より入院し、4月1日に新型コロナウイルスへの感染が判明しました。おかげさまで、本日退院に至りましたので、ご報告とともに一言御礼とご挨拶を申し上げます。

何よりも、まず、私の命を救ってくださいました医療従事者の方々には深く御礼を申し上げます。皆様のおかげで私は一命を取り止めることができました。この先も皆様のことを決して忘れることなく、救っていただいたこの命を大事に私の役割を果たして参ります。

プロ野球関係者の皆様、メディアの皆様、ファンの皆様におかれましては、ご迷惑とご心配をおかけしました。特に入院時から集中治療室を出るまで、皆様には大変ご心配をおかけしていたと報告を受けております。意識が戻りましてから、皆様の温かいご声援を知りました。皆様の存在が、一日も早い復帰に向けて、私の背中を押してくれています。今後は自宅にて体力の回復に向けて静養を続け、プロ野球が開幕しスタジアムに歓声が戻ることを心待ちにしながら、現場での仕事復帰を目指す予定です。

大変困難な状況が長く続く中、医療従事者の方々は昼夜問わず身を挺して多くの感染者の治療にあたり、人々を救ってくださってます。私もその一人です。この度の医療従事者の方々の懸命な治療への敬意と感謝を胸に、今後は、微力ながら社会への貢献をしていきたいとも考えております。また、今回の事を通じて、球界への恩返しは私の使命であると感じております。本格的な活動にはいましばらく時間を要しますが、球界の発展とスポーツが皆様の健全な生活や希望となることに寄与できるよう努める所存です。どうぞ皆さま、今後ともよろしくお願いいたします。

 

2020年5月20日

     梨田昌孝