2年連続41度目出場のヤマハ(浜松市)が、前年大会4強の日立製作所(茨城県日立市)に9-0で快勝した。先発のフェリペ・ナテル投手(31=ブラジル)が、6回3安打無失点8奪三振と好投。打線は、三菱重工名古屋からの補強選手・1番秋利雄佑内野手(28=常葉学園菊川高出)の先制打など、15安打9得点でエース右腕を援護した。チームは2年連続の初戦突破。30日の2回戦は、NTT東日本(東京都)と対する。

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ヤマハは投打がかみあい、好発進した。投では先発・ナテルが、安定感ある投球を披露。2回に1死満塁のピンチを一併でしのぐと、3回以降は最速150キロの直球を軸に相手を圧倒した。「1巡目は相手の様子を見ながら、変化球中心でいった。逆方向を狙われていたので、2巡目から直球で内角を攻めるプランに変えた」と振り返った。

打では、秋利が3安打3打点。3回裏無死満塁で左前に先制2点打を放つと、5点リードの4回2死一塁では左中間への適時二塁打を放ち、勝利を決定付けた。佐藤二朗(つぎお)打撃コーチ(40)の「結果を気にせず、自分のスイングを」との助言を実践し、「縮こまらず、思い切ってバットを振ったことが、たまたま結果につながった」と笑みを浮かべた。

昨年もヤマハの補強選手として都市対抗に出場したことから、10月末のチーム合流後はすぐにナインにとけ込んだ。「年が近い選手が多く刺激になるので、自分の成長にもつながると感じている」。緊張感がある初戦で“助っ人”としての役割を果たした。1勝で満足せず「苦しい場面でも自分のスイングができるようにしたい」。さらなる奮起を誓った。【河合萌彦】

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▽ヤマハ・ナテル(先発して6回無失点)「東京ドームのマウンドは投げやすい。(自身の投球は)先制点を取られなかったので、90点ですね」

 

▽5回にダメ押し3ランを放ったヤマハ・笠松悠哉内野手(25) どこに飛んだかわからず、入るまでは必死に走った。この舞台で、しっかりとスイングができてよかった。