ホンダ(狭山市)の11年ぶり準決勝進出の大役を任された新人・朝山広憲投手(23=法大)が、その期待に応えた。

初回、先頭打者を137キロのスプリットで空振り三振に切ると、毎回の奪三振ショー。5回からは4者連続三振を奪い、7回を投げ6安打13奪三振の快投を見せた。試合後、大会記録にあと4つに迫る数だったと聞かされ「意識していなかった。知らなかったです」と、うれしそうにほほ笑んだ。

1回戦の大阪ガス戦では先発するも3回0/3を投げ4失点。「頭を突っ込まないで投げることを見直した。あとは開き直って打者と勝負しよう、と。力まず丁寧に投げました」と低めに制球された球を投げ込んだ。

父憲重(のりしげ)さん(55)は、PL学園で甲子園優勝を果たし、本田技研(現ホンダ)でプレー。コーチとして都市対抗野球で優勝も経験している。朝山は「今はホンダの野球部の一員としてプレーするだけ。でも、父と同じチームでプレーできるのは光栄です」と胸を張った。優勝まであと2つ。選手として優勝し、父を超える。