日刊スポーツ東北版で、毎週木曜に楽天情報をお届けする「週刊イーグルス」。第12回は楽天の応援メッセージを書いた黒板を店先に掲示する薬店ヘルスケアアリマ(仙台市若林区)を2週に分けて特集します。【取材・構成=相沢孔志】

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「主力も脇もみんなが主役」-。薬店ヘルスケアアリマでは楽天が日本一となった13年の夏から毎営業日、楽天への応援メッセージを黒板に書いて店先に掲示。同店のTwitter(@ArimaHealthcare)に写真をアップし、多くの楽天ファンから好評を得ている。ドラフト1位の早川がプロ初勝利を挙げた翌日の3月29日には「楽しみ無限大早川さん」。田中将が8年ぶりの復帰登板を果たした4月17日には「みんな待ってたきょうの日を」など、ファンの思いを言葉にしたためる。

05年の創設時から楽天ファンの店主の吉岡和男さん(66)は「最初はレシートに文字を打ち込んで、自分の出来事を書いていましたが、いつごろからか野球のことを入れたら、お客さんも野球の話をしてくれるようになりました」と話す。従業員の助言もあり、黒板に思いを記すと足を止め、メッセージを見る人が増えた。

13年の日本一後、薬店として風邪への注意を黒板に書いた際には「野球のことを書いてくれませんか?」「これが見たくて毎日遠回りして出勤してます」などと訴えられた。「ありがたいですよね。それからは毎日楽天のことを書いています。近所の小学生が『当たった!』『違った!』とやってるから、もしかしたら当てっこしているのかな?」と笑う。

信念がある。「見ている子どもたちへの影響もある。選手の身内の方が通った時に嫌な思いになる言葉は書かない」。勝っても負けても、奮闘する選手へ励ましの思いを送り続ける中で、さまざまな出会いも生まれた。(次週へ続く)