中日立浪和義新監督(52)が19日、ナゴヤ球場での秋季キャンプで就任後初ノックを披露した。シート打撃後、石橋康太捕手(20)に三塁側ブルペンで約10分、ノックを行うなど、指揮官の動きが活発になってきた。

「最後エラー1つしたらグラウンド1周や!」。ラスト10球ノーエラーを課した指揮官は1球目でポロリと落とした3年目の捕手に罰則まで付与した。ここで石橋は奮起。そこからノーミスで課題をクリアした。

「動」のシーンはシート打撃でも垣間見えた。打席後方に陣取った新監督が声高に指示を出したのは、三塁走者の高松がギャンブルスタート(打者のスイングと同時にスタート)のケースで打者岡林が空振りし、高松が帰塁できず挟殺された場面で、グラウンドには緊張感が漂った。

指摘を受けた三塁ベースコーチ役の大西外野守備走塁コーチは「ギャンブルスタートとはいえ、打者が空振りをしてもサードベースには戻らなければいけない。アウトになって許されるのは内野のライナーだけです。高松ともう1度話をして、同じプレーが起きないように練習していきます」と話した。

12年ぶりにユニホームを身にまとった新監督の動きが活発になってきた。シート打撃の場面については「大西コーチに確認しただけです」とし、初ノックには「(石橋が)あんまりポロポロやるんでね。西山(バッテリー)コーチが今、不在なので」と立浪監督。これまで「静」を基本に選手の動きをチェックしてきたが、秋季キャンプも終盤。立浪流のチーム改革が一気に加速していきそうだ。【安藤宏樹】