日立製作所(日立市)が東邦ガス(名古屋市)に逆転負けを喫し、2回戦で姿を消した。先発左腕の阿部博光投手(25=SUBARUからの補強)が大会記録に並ぶ奪三振ショーで球場を沸かせた。

この日最速146キロの直球を中心に、チェンジアップなど多彩な変化球を外角いっぱいに集める投球を披露。初回の1番打者から3回の7番打者まで、7者連続で三振を奪った。78年の49回大会に東京ガス・松沼博久投手(元西武)が記録した7者連続奪三振に43年ぶりに並んだ。阿部は「三振を元々取れる投手ではないので、結果的にそうなって良かったです」と冷静に答えた。

初めての東京ドームに緊張もあったが、6回1/3を2安打11奪三振1死球無失点にまとめた。東洋大時代は甲斐野央(ソフトバンク)、上茶谷大河(DeNA)、梅津晃大(中日)の「150キロトリオ」と同期。「刺激になる存在です。プロ野球には今でも行きたいと思ってます」と、目標に向け大きなアピールとなった。