ラオウ、先生になって喜んだ!? オリックスのラオウこと杉本裕太郎外野手(30)が、今オフにプロで初めて弟子入りを受けた感想を語った。1学年下の阪神江越から「一緒に練習してください」とオファーを受け、1月に広島で合同自主トレを開催した。

昨季のパ・リーグ本塁打王は、グリップの上部が膨らんだバレルバットや持ち手が2本あるシークエンスバットを使用して打撃を磨き、江越にも技術を伝えた。「今までは誰からもお願いされることはなかった。今までは、ひたすら『お願いします』って言う側だったのに…。一緒に練習したいと言ってくれると、うれしいですよね」と照れた。

自身はオリックス入団後、神戸での新人合同自主トレをきっかけにOBのイチロー氏と一緒にオフのトレーニングを積んだ。昨季まで在籍したメジャー282発男のジョーンズにも弟子入りをお願いし、向かってくるボールにお尻をぶつける意識を学び、才能開花のヒントにもなった。

杉本は青学大、江越は駒大と、ともに東都大学リーグ出身。江越は関係者を通じて杉本の連絡先を入手し、門をたたいてきたという。「大学のときに同じリーグで(存在を)知っている仲だった。ポテンシャルも12球団でトップクラスと知っていたので、僕も江越とだったら一緒に練習したいなと思った」と可愛い“初弟子”の活躍を期待した。

今年の宮崎キャンプでも杉本はチームメートから質問を受けることが多い。5日から始まる第2クールに向けて「良い練習ができている。(オフに)良い感じで追い込めたので、今、体も動きやすい」と順調な様子。先生になったラオウが、自らの技術を磨き、伝え、打ちまくる。【真柴健】