西武は苦難の戦いを強いられた。計算外の離脱が相次ぎ、フルメンバーがそろわない中で、ここまで来た。

3月30日に主砲山川が右太もも裏を肉離れ。4月2日には森の右人さし指骨折もあった。源田も5月6日に右足骨挫傷で戦線を離脱。好調を維持していた金子も20日に右太もも裏を肉離れした。先発投手の軸として期待されていた今井は、右内転筋痛で開幕から2軍調整で左足首捻挫も重なった。新型コロナ関連では呉念庭、宮川、水上、佐々木らも離脱を余儀なくされた。

辻監督は「コロナであったり、けが人もこれだけ多くて、本当に苦労しているんだけど」と言う。確かに戦力は苦しかった。ただ結果を見れば、借金2の4位。粘った。「整った時によーいドンと行けるような状況にしておきたい」。そのラインで踏ん張れたのは、投手陣の奮闘が大きい。

4年連続で防御率はリーグ最下位だったが、交流戦前まで2・48とトップに立つ。3試合連続完封リレーなど近年とは違うスタイルの勝ち方を示した。8回は安定度抜群の平良、9回は復活した増田と、頼もしい2人で試合を締めくくる。また水上、本田、平井、宮川らも接戦で頼りになる仕事を続けた。投手陣が、山川以外は低調だった打線をカバーした。

辻監督は「投手陣が本当に頑張ってくれているがゆえにね、バッター陣が援護してやれば、もっと勝てた試合もあったかもしれない。だけど、これは年によっていろいろあるだろうし、お互いさま。守り勝つ試合もあれば、打ち勝つ試合もある」と振り返った。【西武担当=上田悠太】

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