阪神佐藤輝明内野手(23)が力強くV宣言した。「日本生命セ・パ交流戦」の初優勝に向け、「もちろん狙っていきたい」とロックオン。リーグ最下位ながら5連勝中で、交流戦首位のヤクルトを1差で追う2位からの逆転V貢献に腕ぶした。7日からは同3位で並び、同じく逆転優勝の可能性のあるソフトバンク&オリックスと敵地6連戦。大激戦を制して賞金3000万円をゲットし、再開リーグ戦に弾みをつけたい。

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プロ2年目で初めての公式戦優勝をつかむ。佐藤輝は「もちろん狙っていきたい」とチームの交流戦初Vに狙いを定めた。現在5連勝中でリーグ最下位を忘れてしまう強さ。佐藤輝もプロ最長の9試合連続安打で一役買い、5月27日のロッテ戦で9回に益田から11号ソロ。5日の日本ハム戦は3回に先制適時打と、2度の勝利打点を挙げている。

結果、チームは交流戦8勝4敗で首位ヤクルトを1ゲーム差で追う2位につける。いよいよ最終週のソフトバンク、オリックスとの敵地6連戦が勝負になる。

7日からの舞台となるペイペイドームは佐藤輝が大好きな球場だ。公式戦は初登場だが、オープン戦は通算5試合で打率4割7分1厘、3本塁打、6打点をマーク。「いいイメージを持って、連勝を続けられるように」と腕ぶす。モノノフ(ももいろクローバーZファンの愛称)対決となる7日のソフトバンク先発石川とも好相性だ。初対戦した昨年3月のオープン戦でソロを放つなど、甲子園での交流戦を含めた3試合で7打数4安打の打率5割7分1厘、1本塁打、2打点と圧倒。「いいイメージを持っていきたい」と再現に自信たっぷりだ。6月に入り、後ろの5番大山が5発と絶好調。相手は佐藤輝から簡単に逃げられない状況になっているのも好材料だ。

交流戦最終週は、優勝をかけた運命のサバイバル戦の様相だ。交流戦2位の阪神は、同3位で並ぶソフトバンク&オリックスと6連戦。同1位のヤクルトも、オリックス&ソフトバンクと6連戦を戦うなど、上位同士が優勝をかけてつぶし合う対決がめじろ押しだ。優勝賞金3000万円を目指した最後の大激戦が予想され、阪神当然、4番佐藤輝にかかる期待は大きい。

矢野監督も気合十分に宣言した。「(優勝を)狙わないわけはもちろんない。狙うし。目の前の試合を俺たちの野球をどれだけやれるかが大事。それに集中した結果で」。5位DeNAに1差で最下位脱出も目前。交流戦Vを転機に、再開リーグ戦に弾みをつける。

佐藤輝は昨春のオープン戦で「優勝」を経験しているが、公式戦は未体験。週末にはオリックス山本、宮城らとの対戦も予想される。難敵撃破で価値ある初の栄冠を導く。【石橋隆雄】

◆佐藤輝とペイペイドーム 入団2年間の出場はソフトバンクとのオープン戦5試合で、17打数8安打の打率4割7分1厘、3本塁打の大当たり。初出場した昨年3月5日の対戦は3番左翼で、1回の第1打席で前年最多勝の石川から左翼席へソロを放った。今年は2試合で6打数5安打、8割3分3厘の乱れ打ち。3月15日は7回に笠谷から、同16日は2回に松本から本塁打を放った。また、昨季交流戦のソフトバンク戦は甲子園で3試合開催。6月6日の9回に泉から本塁打を放つなど12打数4安打、3割3分3厘をマークした。

○…佐藤輝が球宴ファン投票の中間発表で9万3361票に伸ばし、セ・リーグトップを独走している。両リーグ最多は西武山川の11万1428票だが、依然佐藤輝人気は根強い。またこの日、近本も5万3278票を集めてセ外野手部門の2位に浮上した。昨年の球宴ファン選出も1位が佐藤輝で2位が近本だった。2年連続でワンツーフィニッシュなるか。その他の阪神勢では、先発部門で青柳、救援部門で湯浅がリーグトップにつけている。

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