背番号9がマツダスタジアムに降臨-。広島秋山翔吾外野手(34)が12日のDeNA戦で本拠地デビューする。6月30日に入団会見を行い、2軍戦4試合出場をへて、8日中日戦(バンテリンドーム)で移籍後初出場。ここまで3試合で11打数2安打も、攻守に存在感を発揮する。首脳陣は絶大な信頼を置き、3番固定を明言。中軸として打線のけん引役が期待される。

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背番号9が、いよいよマツダスタジアムに姿を見せる。8日に敵地バンテリンドームで日本球界復帰を果たした秋山が、12日DeNA戦で地元ファンに赤いユニホーム姿を初披露する。前日10日の中日戦後には、「応援してくださる人がたくさんいるので、それに応えられるようにしたいです」と本拠地初陣に向けて意気込みを語った。

広島デビューとなった敵地での中日3連戦では、攻守に存在感を発揮した。8日の初戦は移籍後初安打初打点などマルチ安打発進。2戦目は大量点を呼ぶ死球で出塁し、3戦目は強肩発動で、タッチアップで本塁を狙った走者を刺した。

米国では6月上旬に実戦から離れ、2日ウエスタンリーグ中日戦で実戦復帰したばかりだ。合流を待ちわびる1軍首脳陣の思いに応えるべく、4試合で1軍に合流。急ピッチで仕上げた。海を渡り、日本式から米国式にシフトした感覚やリズムを再び日本式に戻す段階。実戦勘も取り戻しながら、セ・リーグの野球に慣れていかなければいけない。

2戦連続無安打も、首脳陣の信頼は不変だ。西武時代は主に1番打者としてけん引役を担ったが、中軸として期待する。迎打撃コーチは「(打撃は)やっぱり違うし雰囲気もある。こちらが考えている以上に、相手がいろいろ考えたりして、嫌だろう。龍馬が帰ってくるまでクリーンアップは固定になる」とマクブルーム、坂倉とともに3番として打線の中軸を託す。

チームメートと打撃論をかわすだけでなく、外野陣とは守備位置などについて話し合う機会が多いという。佐々岡監督も「よく声も出ていますし、しっかり体を動かしながら若手の手本となるような本当に素晴らしい選手」と賛辞を惜しまない。地元ファンの期待も大きく、入場券も残りわずかとなった。秋山加入効果とともに、真っ赤に染まる本拠地で9連戦に弾みを付けたい。【前原淳】

▽広島九里(秋山の本拠地デビュー戦の先発に)「(森下)暢仁がカープ初勝利のボールを渡していたので、本拠地初勝利のボールを渡せるように頑張ります」

○…13日DeNA戦の先発が見込まれる床田は、セ打率トップの宮崎を警戒する。DeNAとは今季初対戦も、昨年は7打数4安打と苦手とした。「毎年たぶんやられていると思うので、警戒しながらしっかりと攻めるところは攻めていきたいなと思います」。打線の中軸を担う難敵を封じて、自己最多8勝目を目指す

○…14日の先発が濃厚のアンダーソンも、DeNA戦は初登板となる。この日はブルペン投球を行い、イメージを膨らませた。「数字とか映像はスコアラーが準備してくれたものを頭に入れている。自分ができることは、自分の強みである投球をし、必要に応じて相手の弱点を突く。そのへんを考えながらプランを練っています」。マツダスタジアムではここまで6試合に登板して2勝負けなし、防御率1・77と相性がいい。

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