国学院大の最速149キロ左腕・武内夏暉投手(3年=八幡南)は22日、横浜市内のグラウンドで取材に応じ、プロ志望を宣言した。

「今年、目の前で(巨人3位の)田中千晴さんがプロに行って、自分もずっと目指してきた。そこに行けるように。来年が勝負だと思っています」と、表情を引き締めた。

今年は主戦エースとして登板。秋は4勝を挙げ、防御率0.68。チームをリーグ優勝に導き、最高殊勲選手を獲得。明治神宮大会準優勝に貢献した。「リーグ戦、神宮大会を通じ、うれしかったり、悔しかったり…。でも、1年を通して右肩上がりで成長できた。今までで一番輝けたシーズンでした」と、充実した1年を振り返った。

しかし武内の心に深く残っているのは、あと1歩で逃した明治神宮大会優勝だ。決勝の明大戦で先発するも3回にソロ本塁打を浴び、この1点で敗戦した。「現実を突きつけられた。来シーズンに向け、また成長しようと思いました」。優勝に沸く明大の選手たちを前に、心に誓った。

大会が終わると、すぐにフォーム改造に取りかかった。踏み出し足を、つま先から強く踏み込み、フォームの強さを引き出す。「最速150キロ超えに、アベレージも140キロ中盤から後半が出るように上げていきたい」と意気込んだ。

挑戦、成長の1年にする。「来年はプロに行くために、今以上の成績も大事ですが、人間的にも成長したい」。心も体も充実し、自信をもってプロの世界へ突き進む。【保坂淑子】