青森山田の3連覇ならず。世田谷西との準決勝は、両チーム2桁安打の乱打戦となったが7-8で惜敗。無念の準決勝敗退となった。6-6で迎えた最終回、山田勇翔投手(2年)が2死から3連打を浴び2失点。その裏に1点を返したものの、最後は主将の郡司宙弥内野手(3年)が左邪飛に倒れ、あと1歩及ばなかった。

 

「自分の力不足で申し訳ない」。7-8で迎えた7回2死三塁、一打同点のチャンス。郡司主将に打席が回ってきた。たった2球で追い込まれる。そのとき「お前が1番努力したんだから自信を持て!」と中條純監督の声が響き渡った。3球目、左フェンス際のファウル性の飛球を世田谷西・矢口翔大外野手(2年)が好捕。青森山田ナインの歓声が響くことなくゲームセット。ぼうぜんと立ち尽くす郡司の目からは大粒の涙がこぼれ落ちた。

「一緒に日本一を目指さないか」。当時、小学生の郡司のもとに中條監督が訪れた。その熱意に引かれ「監督と日本一を目指したい」と入部を決意。当初はおとなしく消極的な性格だったが、中條監督の「主将を経験して、チームとともに郡司も成長してほしい」という願いが結実。今では誰よりも声を張り上げ、チームメートに積極的に声をかけチームの士気を高めている。昨秋、今春と全国大会には届かない苦しい時期を乗り越えて迎えた夏だった。目標の3連覇はならなかったが「ベスト4を達成できたのは紛れもなく郡司のおかげ」と称賛した。

「日本一」へ向けた最後の挑戦が始まる。青森山田は15日から開催される「ジャイアンツカップ」に出場。日本選手権ではかなわなかった「日本一を郡司と抱き合って喜びたい」という中條監督の願いを「今回の悔しさをぶつけて、今度こそ監督と日本一を果たす」と郡司は誓った。