西武武内夏暉投手(22)が、新人ではパ・リーグ初となる先発での開幕5連勝をマークした。左腕では31年ぶりという歴史的な快挙を、淡々とこなした。首位を走る強力ソフトバンク打線相手に、プロ最多の119球を投げ8回を4安打無失点。無四死球と持ち球を操った。地元福岡で待望の初勝利。ルーキーの活躍でチームの連敗は2で止まった。
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自然と笑みがこぼれた。生まれ故郷福岡での勝利を武内はかみしめた。「いつもと違った、ひと味違う気持ちがある。とてもうれしい」と喜んだ。三塁を踏ませず、8回プロ最多119球4安打無失点。全て先発での開幕5連勝はパ・リーグ新人記録、左腕では西武杉山賢人以来31年ぶりの快挙となり「またこれから1勝1勝、積み重ねていくので」とスタンドのファンへ向かって宣言した。
強力ソフトバンク打線相手に攻めた。いつも通り表情は全く変わらなかった。味方守備のミスで走者を出そうと顔色を変えない。8回2死から、広瀬の放った飛球が右翼手松原の前でポトリと落ちた。不運な当たりで得点圏にピンチを背負ったが、周東を空振り三振に仕留めて得点をさせなかった。
5月19日の同戦ではプロ初完封を目前にしながら、足をつって9回途中降板。チームもサヨナラ負けしたが、その悔しさを振り払った。みずほペイペイドームは、小学生の頃から家族とともに何度も通った思い出の場所だ。プロになった今は「やる気が上がる」と、足を踏み入れると気持ちが高まってくる。
規定投球回には達していないが、防御率は1・10と抜群の安定感を誇る。渡辺GM兼監督代行は「動じない、不動心だね。ポーカーフェースで普通に投げている感じが、ルーキーらしくない。素晴らしい投球」と太鼓判を押した。故郷で手にした大きな白星。「目の前の1戦1戦を戦っていきたい」と最後は表情を引き締めた。
▼ルーキー武内が無傷の5連勝。新人の開幕5連勝以上は15年高木勇(巨人)以来で、西武では56年稲尾8連勝、93年杉山6連勝、12年十亀6連勝に次いで4人目。武内の5勝はすべて先発でマーク。1リーグ時代の42年藤本英(巨人)が新人でオール先発勝利の開幕10連勝を記録しているが、2リーグ制後の新人でオール先発勝利の開幕5連勝は53年小山(阪神)61年村瀬(巨人)15年高木勇に並ぶタイ記録。過去3人はセ・リーグで、パ・リーグの新人では武内が初めて。



