虎の主砲が決勝V打! 5番大山悠輔内野手(29)が4回2死一、三塁の好機で左翼線に適時二塁打を放った。
一塁走者の佐藤輝明内野手(25)も激走で本塁に生還。ワンチャンスをものにして宿敵から2点を奪い取った。上位4球団が0・5差にひしめく大混セ。今日16日に巨人から2連勝となれば4位から一気にジャンプアップし、5月27日以来の首位に躍り出る可能性がある。
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大山はバットをグッと握り、打席に入った。4回2死一、三塁。巨人赤星に内角高めを2球続けられた後の3球目だ。外角のスライダーを強振した。打球がライナーで三塁手の頭上を越え、左翼線に弾む。三塁走者の近本に続き、一塁走者の佐藤輝も激走。一気に2点目のホームに滑り込むと、敵地に詰めかけた虎党の大歓声が響いた。大山は「輝なら走ると思っていたので、僕も走っていました」。12日の中日戦(バンテリンドーム)では4回1死二、三塁で大山、佐藤輝が2者連続三振。そんな3日前のモヤモヤを振り払ったのは大山のバットだった。
打順が変わってもやるべきことは変わらない。13日の中日戦で6番、その後の2試合は5番に入った。それでも3戦連続の安打で8打数4安打、4打点。昨季は全143試合で4番に座った男が、きっちりと役割を果たした。岡田監督も「赤星、すごくボールもキレてたしね。チャンスはそんなにないと思ったけど、本当にワンチャンスでね」と勝負強さをたたえた。
6月に不振で2軍に降格。鳴尾浜で若手とともに汗を流す中、悩める後輩の相談にも真っ正面から向き合った。白鴎大の後輩で育成ルーキーの福島からだった。一時、憧れの近本にそっくりの打撃フォームを試すも、結果が出ずにいた。「まねしてもいいけど、自分の感覚だったり、体の使い方がある。その中でオリジナルを作っていかなくちゃいけない」。鳴尾浜を去る際には言葉だけでなく、バットもプレゼント。「期待してます」と目を輝かせる後輩に「お前が頑張れよ!」と笑顔でツッコミを入れて、1軍に帰ってきた。
セ・リーグ4位ながら首位巨人と0・5ゲーム差。16日にも首位に立つ可能性がある。首位巨人との3連戦で先手を取ったが大山は「2点取って終わってしまった。個人としてももっとやるべきことがある」と貪欲だ。夏本番に向けてさらに熱さを増すセ・リーグ戦線。頼れる背番号3が虎を勢いづける。【村松万里子】
▼現状4位の阪神は、16日にも首位に返り咲く。条件は阪神が巨人戦に勝ち、DeNA-広島戦が引き分けのとき。近年の阪神では、21年開幕直後の4月2日から同4日にかけて4位から首位に上がった例があるものの、シーズンも佳境に入った7月中旬に3チームごぼう抜きで首位となれば極めて珍しい。



