ウル虎が3位浮上だ! 阪神が後半戦開幕ゲームをスカッと勝利で飾った。2-1と1点差に迫られた7回に3番森下翔太外野手(23)が勝利を決定づける7号3ランを放った。2軍落ちを経験するなど、もがき苦しんだ2年目の若武者が6月2日ロッテ戦以来、実に101打席ぶりとなる待望のアーチ。前半戦を4位で終えた虎だが球団史上初となるセ・リーグ連覇へ、幸先の良いリスタートを切った。

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トンネルの先に大歓声が待っていた。森下の振り抜いた打球は夜空に吸い込まれた。1点リードの7回、2死一、二塁。中日藤嶋の3球目、外角の変化球を完璧に捉えた。打った瞬間確信の1発に、右手を突き上げた。真夏の甲子園の声援に包まれ、ダイヤモンドを1周。101打席ぶりの放物線は勝利を決定づける駄目押しの3ランとなった。

「1点差では足りない。ああいうところで1本出たのは良かった。完璧なホームランというのは久々でした」

これが実に6月2日ロッテ戦(ZOZOマリン)以来、54日ぶりのアーチ。甲子園では4月26日以来、約3カ月ぶりとなった。後半戦スタートとなる試合で復活を告げる価値ある3ランを決めた。

指揮官からじっとその背中を見つめられていた。6月19日の甲子園での全体練習では岡田監督から約1時間におよぶ打撃指導を受けた。6月末のフリー打撃中にはケージ後ろから声をかけられた。バットの先で捉えたファウルボール。泳がされた打球でも「それでいいんだよ、というのは言ってもらいました」。それは期待の表れでもあった。

2軍調整期間も指揮官は気にかけていた。岡田監督はこの日の試合前の打撃を見て「練習ではね、徐々にスイングもましになってきているのかなっていうね、今日フリーバッティングを久しぶりに見たけど、そういう感じはあった」と変化を見抜いた。久々の1発も飛び出し「やろうとしてる姿があればいいねん。ほんならよくなってくるよ」とさらなる奮起を促した。

チームはDeNAを抜いて3位に浮上。初回に4番佐藤輝、5番大山の連続適時打で2点を先制し、3番森下と合わせてクリーンアップの打点のみで勝利したのは今季初だ。昨季は全10本塁打中、8本を後半戦で放った。セ・リーグ戦線が熱くなれば熱くなるほど本領を発揮する。チーム屈指のお祭り男はお立ち台で「ここから勝ちを続けて必ず優勝したいです!」と力を込めた。リーグ連覇へ向け、背番号1がアーチ量産体制に入る。【村松万里子】

▼阪神の森下、佐藤輝、大山のドラフト1位トリオがそろい踏みで打点を挙げたのは、今季5度目。3人の打点のみの得点で勝ったのは初となった。なお5試合中3試合が中日戦。

▼阪神の初回の得点は、6月16日ソフトバンク戦での前川の満塁本塁打以来、26試合ぶり。阪神の今季1回の総得点17点は、イニング別最少(延長回を除く)だが、ここから巻き返したい。

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