大一番で最高の役者が輝く。巨人坂本勇人内野手(35)が一振りで流れを呼び込んだ。1回1死、広島森下の145キロ直球がベースの真ん中に吸いこまれてきた。ファーストストライクを逃さず、芯で捉える。打球は左翼スタンドに吸いこまれた。先制の1発は決勝点にもなった。「大事な初戦で先制することができてよかった。初戦を取れたのは本当にデカいと思う」と流れを呼び込んだ。
最初の1点が勝利への確かな道筋となり、首位を走る。先制すれば、50勝14敗と勝率7割8分1厘だ。6月12日楽天戦以来、約3カ月ぶりの2番起用。「打順は何番でも」と意に介さないが、いきなり価値ある1点を手繰り寄せた。
背番号6のアーチは勝利に直結する。これで坂本が本塁打を放つと、チームは6戦6勝となった。5号を放った8月25日中日戦も均衡を破る決勝2ランを放っていた。今季は打率2割3分7厘、6本塁打、27打点。ただ、数字以上の勝利を呼び込む力がある。阿部監督も「大きいホームランでした。もう困った時のベテランを並べようと思っていたので」とたたえた。
優勝争いを続ける広島キラーなのも頼もしい。広島戦は3割7分1厘、2本塁打、4打点と好相性だ。「明日も、これからも1試合1試合大事になってくる」と気を引き締め直した。梅雨から夏へ移り変わる時を、ジャイアンツ球場で過ごした。もがいた18年目。優勝争いの秋に輝く。【上田悠太】



