今季限りで現役を引退する西武増田達至投手(36)が27日、本拠地ベルーナドーム内の球団施設で引退会見を行った。
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9月中旬、増田はスマートフォンの発信ボタンを押そうとしながら、何度も指が止まった。「話してると泣いちゃうだろうなと思って…」。意を決して、電話をかけた相手は、巨人内海投手コーチだった。震える声で自身の決断を伝えると、いつもの優しい声で言葉を掛けてくれた。試合を締めた直後に「ナイスピッチング」とともに首脳陣、チームメート、妻から掛けられた「お疲れさま」。引退報告後、周囲から掛けられたその言葉は重たく、寂しさを覚えた。
登場曲に使用したベリーグッドマンの「ライオン」の歌詞にある「負けない気持ち」を胸に、試合では最も過酷でしびれるマウンドに上がり続けた。「僕、大した変化球もないんで」と謙遜しながら、うなりを上げる真っすぐでねじ伏せ、194セーブを挙げた。引退の決断を妻に告げた翌日、キャッチボール中にスーッと肩の力が抜けた。「何かホッとして。もう、やりきったなと」。勝負に生き続けた12年間、西武の勝利の終盤には背番号「14」の姿が必然だった。【12~13年西武担当=久保賢吾】



