まさに悪夢だ…。岡田虎が執念の継投むなしく今季5度目のサヨナラ負けを喫した。2-2の延長11回に村上頌樹投手(26)が今季初めてリリーフ登板。2イニング目となった12回の1死二塁から広島末包に右越え二塁打を浴びた。

首位巨人が中日に勝利したことで優勝マジックが1に減少。28日にも宿敵の優勝が決まる。アレンパを狙う阪神にとって絶体絶命の状況に追い込まれた。

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村上はがっくりと両膝に手を突いた。ベンチに戻ると帽子で顔を覆うようにうなだれて泣いた。「サヨナラ負けしたので自分のせいですし、自分のせいで負けた。失投です」。同点の延長12回1死二塁。広島代打末包の打球は前進守備の右翼を越えた。先発からブルペンに配置されて今季救援初登板。23年4月1日DeNA戦以来、545日ぶりの救援だった。

村上の悔し涙を伝え聞いた岡田監督も、感情を隠さなかった。「そら悔しいよ、お前そら、悔し涙って。負けたんやから、引き分けでもええわけやから、そんなん」。引き分けなら巨人のマジックは1つ減って2。それが一気に2つ減ってしまった。痛すぎるサヨナラ負けだ。

逆転優勝への秘策となるはずだった。延長11回から登板した村上は、1イニング目は3番矢野から始まる主軸を3者凡退。回またぎで上がった12回の悪夢だった。1死から一ゴロの当たりを一塁大山が捕球するも、ベースカバーに入った村上に投げきれず悪送球。二塁進塁を許し、決勝打につながった。

「村上はあれやな。エラーでやられたな。ほんまにな。まあ、ああいうミスしたら負けるいうことや」。思い返せば、今季初先発だった4月2日DeNA戦(京セラドーム大阪)も、初回に味方の失策が絡んで4失点を喫し黒星。「大事なところでエラー出るもんな、エラーがみんな得点につながるやろ。村上は、ずーっとエラーに泣いたよな」。指揮官はそう言って右腕をかばった。

今季の苦しい戦いを象徴するような試合となってしまった。2点ビハインドを終盤に追いついたが、勝ち越すことができなかった。9回は相手の失策も絡み無死一、三塁の絶好機をつくるも無得点。延長11回も1死二塁を生かせなかった。「ひっくり返しとかなアカンわな。チャンスでな。いつもそうやん、負ける時はそんなもんやん。ずっとやんか。1年間」。首位巨人の優勝マジックは1。まさに絶体絶命。それでも最後まで諦めるわけにはいかない。【磯綾乃】

▽阪神島田(延長12回、末包の右翼への打球が頭上を越えサヨナラ打に)「捕りたかったのが一番だけど捕れなかった。ポジショニングとかもあるので、なんとも言えないです、そこは」

▽阪神石井(2-2の9回から登板し1回無失点)「2アウトとれたので、しっかり抑えたいと思って。ヒットを打たれましたけど、よかったかな」

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