苦しい3連敗、苦しい大敗ながら、西武の西川愛也外野手(26)は最後に一矢報いた。

9点をリードされた9回無死一塁、日本ハム杉浦の低め152キロを捉えた。雄大な放物線が伸び、エスコンフィールドの右翼席に飛び込む2ランとなった。

「ビハインドでも関係なく、いつもと変わらず打席に入って、集中して打つことができました」

点差が点差だ。喜んでダイヤモンドを回る場面でもない。これが自身初の2桁本塁打、10号だ。

「目標にしていたところでもあるので、2桁は。うれしく…」

うれしく思います…と言いかけて「うれしいっすね」といつものように明るく白い歯を見せた。

西武には長らく1番打者が定着しなかった。外野手のレギュラーもなかなか決まらない。規定打席に到達し、盗塁も20を超え、これで本塁打も2桁。いつしかの「62打席連続無安打」という苦しい暗闇を経験し、「1番中堅」は西川のものになった。

人懐こいキャラクターを持ちながら、球団内では将来のリーダー候補の1人としての期待も高まる。

CSが遠のく3連敗。それでも西川の1発は、中堅でのファインプレーは意地の表現そのものだ。

数少ない残り試合、自分にできることは。

「変わらずに走攻守で攻めて、僕がしっかりそういった姿を見せれば後ろもつながっていくと思うので。気を抜かずに最後までやりたいと思います」

淡々とダイヤモンドを回って三塁ベンチ前へ戻ると、「よっしゃーっ!!」と叫んで獅子たちを鼓舞した。【金子真仁】

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