侍ジャパンの阪神森下翔太外野手(25)が29日、沖縄・宜野座でスタートしたキャンプ地先乗り合同自主トレで上々の仕上がりを披露した。例年よりペースを早めて調整し、フリー打撃では6発の柵越えを放つなど快音を連発。井端監督が構想を抱く中堅守備にも就いて近本から極意を学ぶなど、初のWBC出場へ着々と準備を進めている。侍合宿合流まで約2週間滞在する阪神キャンプで、攻守のレベルアップに励む。

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森下の打球は沖縄の空高く上がり、バックスクリーンへ一直線に飛び込んだ。キャンプ地宜野座でスタートした先乗り合同自主トレ初日。26年初の屋外お披露目打ちで、豪快アーチを連発した。柵越えは33スイングで左翼と中堅に計6発。しっかり芯をとらえた打球が目立ち、順調な調整ぶりをうかがわせた。仕上げは明らかに例年より早い。理由はもちろん、WBCだ。

「去年まではキャンプ中も自主トレの一環としてやろうとしていましたけど、今年はWBCもありますし、ある程度実戦を早めに入れていかないといけない」

侍戦士は目を見開いた。長打力アップを目標にする今季。打球角度をつけての本塁打量産へ、最低ノルマに30発を掲げている。フリー打撃では左足を上げずに打つノーステップ打法も披露。「タイミングの取り方の違いだけなので」。バットを振り込み、理想の打撃を体に染みこませている。

日本代表の外野はカブス鈴木、ソフトバンク近藤&周東、さらに同僚の佐藤もくるかもしれない激戦区。スター集団から一角を奪うためにも、持ち味のパンチ力に磨きをかけたい春だ。

打撃練習を終えると青の新グラブを手に、近本らが守る中堅へ走った。侍ジャパンの井端監督は本業の右翼に加え、中堅での起用を「考えています」と明言している。「ライトは経験があるので。センターで打球を捕っていなかったので、ちょっと多めに受けたいなと思ってやりました」。5年連続ゴールデングラブ賞を受賞している近本に迷わず“弟子入り”。言葉を交わし、時折笑顔も見せながら打球を追いかけた。「センターで何度もゴールデングラブ取っているので、なるべく聞ける時に聞いとこうという形で」。中堅の極意を積極的に学んだ。

求めるのは日本代表を勝利に導く「結果」だけ。「試合で打つ、打たない、結果出す、出さないなので。バッティング練習でどんなにホームラン打ったところで、試合で1本も打てなかったらやってきたことは意味がない」。2月14日に始まる侍ジャパン合宿合流まで約2週間。連続世界一に貢献するため、タテジマで牙をとぐ。【村松万里子】