プロ野球で「危険なスイング」をした打者を退場などの処分対象にする方向で日本野球機構(NPB)が検討していることが8日、分かった。11日に行われる12球団との実行委員会で承認されれば、今シーズン途中からでも適用される。
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NPBが「危険なスイング」への処分を理事会・実行委員会の議題に挙げる。その背景には、審判員の生命を脅かす深刻な事故がある。今回の規則導入は、競技の安全性を担保する上で不可欠な一歩と言えるだろう。
だが、現場で運用するにあたっては、処分の対象を「バットが手から離れたケース」だけに限定せず、より包括的な議論が必要だ。
近年、飛距離を伸ばすために大きなフォロースルーを取る打者が増えている。日米問わず、捕手の頭部にバットが直撃する場面も散見され、選手生命を脅かす危険性はバットの投げ出しと変わらない。たとえ故意ではなく打者の「癖」であったとしても、周囲に危害を及ぼす一定の軌道を超えたスイングに対しては、警告制度の確立を検討すべき時期にきているのではないか。
また、折れたバットによる負傷も相次いでいる。速球に対応すべくバットの軽量化が進んでおり、道具の安全性についても見過ごせない。
ファンが求めるのは豪快なスイングだが、それは関係者の安全が守られた上での「プロの技」であるべきだ。単なる罰則規定の新設にとどまらず、実効性のある安全基準を求めたい。【NPB担当 鳥谷越直子】



