やっぱり本物、虎の新助っ人が連日の驚打ショー!
阪神の新外国人ケビン・メンチ外野手(31)が6日、広角打法を披露した。驚がくデビューの前日に続くランチ特打。前日5日は15本のサク越えをすべて左翼に放ったが、この日は一転。右方向にも鋭い打球を連発した。59スイングで36本、サク越えも8本中3本がセンターからライト方向で打撃の幅をアピール。開幕戦の相手ヤクルトとの練習試合(15日)への出場も見込まれ、パワーと器用さを併せ持つメンチは“開幕デモ”を敢行する。
本物は違う。メンチがまた真弓監督をうならせた。前日の屋外初フリー打撃の衝撃は、この日も続いた。いかつい外見に似合わない柔軟性-。虎の新助っ人は、オマリースカウトが投げる内角球をぐしゃりとバットで押しつぶした。フェードがかかったボールは、右中間の最深部にスタンドイン。前日にはほとんどなかった逆方向への打球を連発した。59スイングのうち中堅から右への当たりは36本を数えた。
「今日は風の関係もあって、右方向への打球を打った。インサイドアウトで内からバットが出るように心がけた。センター中心に打つことは大事なことだ」
和田打撃コーチと相談の上で左翼から右翼に吹く風を頭にインプット。中堅から右方向の打球を意識した。内角球を無理に引っ張らないで右中間に飛ばす。外角低めもバットを伸ばして右前に運んだ。
前日は3連続を含む15本のサク越えはすべてレフト方向だった。だが、この日のランチ特打の前「ショータイムは昨日で終わりだ」と、メンチは不敵に笑ったという。オレの実力はそんなもんじゃないと言わんばかりで入った2度目の特打。視察した中日佐藤スコアラーも「風を頭に入れた打撃ができる」と警戒をさらに強めた。
サク越えは中堅2本、右中間1本、力で左翼にも5本。和田コーチは「打撃の幅が広いし考え方が柔軟。(資料用)ビデオでは速い球を右方向、変化球を引っ張る印象があった。逆風でも(左翼に)オーバーフェンスする力もある」と、パワーと技術を併せ持つ広角打法に納得の顔だ。
持ち前のユーモアにもエンジンがかかってきた。ランチ特打の後は、右中間でコンビを組む予定の赤星に歩み寄り守備範囲を相談。赤星は「メンチが『オレはこのゾーンしか守れないから頼むよ』って。冗談でしょって言い返したけど。すごく親しみやすいし、日本になじもうとしている」と苦笑。若手投が登板したフリー打撃直前まで、まるで自分が投げるかのように投球練習を繰り返す“ボケ”で周囲を笑わせた。
メンチは7日から本隊に合流。15日には開幕前哨戦となるヤクルトとの練習試合に出場する見込みだ。逃げも隠れもしない。初実戦デビューで強烈な先制パンチを打ち込む構えだ。「センター中心に打つ。本塁打を打てばチームが勝つわけじゃない。ランナーを置いた場面でしっかりと打つことが大事だ」。見た目は武闘派だが、その頭の中はクレバー。この男はやる。【益田一弘】
[2009年2月7日12時24分
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