<オープン戦:ソフトバンク2-1楽天>◇5日◇福岡ヤフードーム

 3番アピール弾だ!

 ソフトバンク松田宣浩内野手(25)が、チームの「ヤフードーム1号」で秋山ホークスに本拠地初勝利をもたらした。1-1で迎えた8回、左翼スタンド中段へ決勝ソロ本塁打。新たに米国製メープル材のバットを取り寄せ、試合前には猫背になっていた構えを微調整するなど、たゆまぬ努力が実を結んだ。今季の目標に掲げる3番奪取に向け、幸先よいスタートを切った。

 ファンが、チームが、そして松田が、待ちに待った1発だ。背筋を伸ばし、バットをかついだ構えから両腕を振り抜いた。8回1死、カウント0-2からの3球目。黒くきらめくバットは、ラズナーが放った高めの直球を左翼スタンド中段まではじき返した。秋山監督へ本拠地初勝利を届ける決勝アーチ。「(オープン戦)4試合目だったんで、1本出てホッとした」。25歳の顔には、満足より先に安堵(あんど)の色が浮かんだ。

 不断の努力が実を結んだ。ノーアーチに終わった過去3試合のビデオを見直し「構えの時に猫背になっていたので」と、試合前のフリー打撃で背筋を伸ばすよう修正。ボールをより力強くたたけるよう微調整した。キャンプ後には従来の日本製メープル材より反発性が高い米国製メープル材のバットを取り寄せ「まだ試してる段階だけど(従来より)全然違う」と手応えを得ていた。秋山監督から課されている30本塁打達成に向けた新フォームと新兵器が、さっそく火を噴いた。

 目指す3番奪取へ、絶好のアピールとなった。秋山監督からは「完ぺきだったね。真っすぐを完ぺきに打った。いい状態できてるね」とパーフェクトの評価を与えられた。1月に自主トレ先のグアムへ旅立つ前の福岡空港で「今季は3番を打ちたい」と、ホークスが誇る多村、松中、小久保の「TMK」へ挑戦状をたたきつけた。高い目標を胸に抱いているからこそ、まだ満足などない。「まだ1本、本塁打を打っただけ。まだ何試合もある。1試合、1打席がアピールの場と思っている」。オープン戦初戦から居座り続ける3番の座。譲るつもりはさらさらない。【太田尚樹】

 [2009年3月6日9時29分

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