2枚看板!?

 藤浪は開幕カードデビューあるぞ!

 阪神ドラフト1位の大阪桐蔭・藤浪晋太郎投手(18)が先発ローテーションの2番手に入るプランが23日、浮上した。大阪市内でトークイベントに出演した中西清起投手コーチ(50)がエース能見に次ぐ登板構想を明かした。デビュー戦が開幕2戦目3月30日ヤクルト戦(神宮)となれば、高卒新人では史上最速となる。

 黄金ルーキー藤浪に、またもビッグプランが飛び出した。500人の阪神ファンを前に、中西コーチが藤浪のマウンドを予告した。「能見のあとで投げさせるとかな。なるべくプレッシャーのかからないところで」と構想を披露。3年連続開幕投手の可能性がある能見に続け、先発ローテーションの2番手に組み込む「2枚看板」作戦だ。

 プレッシャーのないところ、が真意とはいえ、ローテーションの2枚目で回るのは大きな期待の表れだ。エース能見がカード初戦に勝てば、続く藤浪のプレッシャーは軽くなる。のびのびと投げ、連勝となればカード勝ち越しが決まる。仮に能見でゲームを落としても、今度は藤浪がやり返すという役割が期待できる。いわゆる「2枚看板」として、軸となり支える立場といえる。

 藤浪が開幕ローテーションを勝ち取り、デビュー戦が開幕2戦目となれば高卒新人では史上最速となる。3月30日ヤクルト戦(神宮)がその舞台か。そのまま中6日で回れば「サタデー藤浪」(プランA)として、観客動員が多い土曜日のマウンドに立つ。

 仮に能見と2人で中5日フル回転(プランB)-となれば、プロ3戦目に4月11日巨人戦で聖地デビュー。光星学院との決勝戦以来となる甲子園のマウンドを、伝統の一戦で迎えることになる。

 藤浪は現在も大阪桐蔭の後輩らとトレーニングを継続中で、統一球でのブルペン投球も開始。「違和感はない。投げやすい」と早くも適応を見せている。来年1月10日からは中西コーチが「待ち遠しい」と話す新人合同自主トレもスタートする。1軍の沖縄・宜野座キャンプ参加も決定的な状況で、この日、中西コーチはあらためて「健康状態だな。投げる体力も含めて」と、身体に問題がなければキャンプを1軍メンバーとする意向を示した。大きな期待を背負い、ひとつずつステップを上がれば「準エース藤浪」として、公式戦を突き進む。【山本大地】

 ◆阪神の13年先発ローテ争い

 今季先発陣の中心になった能見、メッセンジャー、スタンリッジ、岩田のローテーション入りは有力。久保が抑えに回るため、先発6人制となれば残り2枠が競争。ドラ1藤浪をはじめ、デビュー2連勝を飾った2年目岩本、復活勝利を挙げた3年目秋山、ともに1軍デビューした歳内、伊藤和、二神ら若手組が控える。ほかに榎田、鶴の中継ぎからの転向組、復活を期す安藤、小嶋らがしのぎを削る。また、今季阪神の最長連勝は3連勝。なお、阪神が来季開幕連勝すれば11年以来2年ぶり。ただし、敵地での開幕連勝に限れば、04年巨人3連戦(東京ドーム)での3連勝以来ない。