<大相撲春場所>◇4日目◇14日◇エディオンアリーナ大阪

 巨体を揺すり、東十両5枚目臥牙丸(31=木瀬)が剣翔を寄り切った。5場所ぶりの幕内復帰へ。3勝1敗とした白星は、通算連続出場900回の節目で奪った。現役6位の記録だ。

 公称体重198キロは武器だが、足腰の負担もすごい。なのに06年初場所の序ノ口デビュー以来休んでない。「動けるデブ」と笑った後で「休んでいい位置にいたことがないからね」。新十両の09年九州場所から50場所。12年春場所の小結をピークにずっと関取だ。同郷ジョージアの盟友で、先場所初優勝した栃ノ心は13年名古屋場所で右膝靱帯(じんたい)を断裂、4場所連続休場で幕下陥落も経験した。「彼は強いから。僕は1度落ちたら、戻る自信がない」と話した。

 秘訣(ひけつ)はある。「お相撲さんは太った方がいい。僕は元々でかいし、そのタイプ。自分のタイプを守るのが大事」。公称198キロなので非公式? だが、昨年9月から20キロ増量し、現在210キロ。「最高は218キロ。今がちょうどいいね。減量して動けても、圧力なくなったら意味ないからね」-。ちなみに幕内の連続出場最長記録は1231回。最重量時200キロ超だった高見山。超大型は“無事これ名馬”に通じるのかもしれない。【加藤裕一】