大相撲春場所開催中のエディオンアリーナ大阪で、東日本大震災の被災者を悼み黙とうする親方衆(共同)
大相撲春場所開催中のエディオンアリーナ大阪で、東日本大震災の被災者を悼み黙とうする親方衆(共同)

午後2時46分に1分間、親方衆が各担当部署で黙とうを行った。八角理事長(元横綱北勝海)は「いい相撲で被災されている方々に喜んで頂ければ」と言った。相撲協会は大震災から約3カ月後に被災地を慰問。その後も復興祈願の横綱土俵入りを8年連続で行うなど支援活動を続けている。

東幕下11枚目天空海(あくあ、28=立浪)は、8年前に高台から見た渦巻きを鮮明に覚えている。「海が大変だ、と思いました。幸い亡くなった方はいませんでしたが、危ないなって」。茨城・大洗町出身。11年3月に本格的な部屋入りを予定していたが、専門学校の期末テストのため一時帰宅した際に東日本大震災が発生。高台の実家は無事だったが、海沿いの親戚の家は津波で被害に遭い、自身の上京も1カ月以上遅れた。

昨年故郷に顔を出したが「まだまだ戻っていない。アウトレットも人が少なくて…」と神妙な面持ちで話した。「自分たちみたいな人が活躍することで元気を与えたい」。最高位は東十両14枚目。現在は関取復帰を目指す日々が続く。所属の立浪部屋は、4月の両国にぎわい祭りなどで特製ちゃんこを振る舞っているが、大洗では実施したことがない。「いつかは大洗でもちゃんこをふるまってみたい」。大洗駅や町役場には「頑張れ天空海」の垂れ幕が下がっている。いつか地元に恩返しする。【佐藤礼征】 (ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)

芝(下)を上手投げで破る天空海(撮影・鈴木正人)
芝(下)を上手投げで破る天空海(撮影・鈴木正人)