20日は参院選の投票日。名古屋場所の中日8日目にあたるが、投票を済ませている力士、親方らもいる。

モンゴル出身の玉鷲(40=片男波)は昨年3月19日付で日本国籍を取得した。以降の選挙はすべて投票してきた。今回の参院選も本場所前に、宿舎のある愛知県知多市内で不在者投票を済ませた。「自分の役目、日本人としての役目ですから」ときっぱり言う。「分からないことは聞いたりして、(投票方法は)わかりやすかった。自分で決めて投票しました」。日本人になる前から、選挙のたびに街中に現れる選挙ポスター掲示板が気になっていたという。

師匠の片男波親方(元関脇玉春日)は「私は当然のことだと思っています。本人にもそういう意識がある。心構えは大事。こういうところも結果に影響していると思いますよ」と話す。関取最年長の玉鷲は幕内上位を維持し、今場所も5勝1敗と好調だ。

主に東京を拠点とする力士、親方らは番付発表があった6月30日には名古屋入りしている。そのため、東京では7月4日から始まった期日前投票ができない。名古屋で不在者投票をするためには、手続きが必要になる。投票用紙を地元の選挙管理委員会に請求し、愛知県内の宿舎に投票用紙を郵送してもらう。その用紙を持って、滞在先の選挙管理委員会に行って投票する。

日本相撲協会は、各師匠宛に投票を促す通達をしている。中には「正直言って、そこ(投票)まで気が回らない」という親方もいる。だが、投票の大切さを訴える協会員も少なくない。

押尾川部屋は、場所前の8日に全員そろって投票に行った。押尾川親方(元関脇豪風)は「中央大学法学部政治学科卒業なんで…。選挙は大事なので、(部屋の)みんなには選挙権を取得したら、しっかり選挙に行けよと言ってあります」と語る。押尾川部屋の十両風賢央は「(世話人の)錦風さんが全部やってくれたので、ありがたい」と感謝し、投票については「若い人がいった方がいいのかなと思います」と続けた。

八角理事長(元横綱北勝海)も投票済み。振分親方(元関脇妙義龍)は「現役の時から行っています。大事っすよ。当たり前じゃないですか」と熱く言った。【佐々木一郎】

玉鷲は押し倒しで豪ノ山を下し、引き揚げる(撮影・西尾就之)
玉鷲は押し倒しで豪ノ山を下し、引き揚げる(撮影・西尾就之)