WBC世界ライトフライ級王者拳四朗(25=BMB)がナメられた。2度目の防衛戦(30日、横浜文化体育館)の相手、同級11位ヒルベルト・ペドロサ(25=パナマ)が25日、都内で練習を公開。「私の中では、拳四朗にすでに勝っている」と、漫画「北斗の拳」の主人公ケンシロウばりの言い回しで勝利宣言した。

 ペドロサは「残念ながら、拳四朗選手は負けることになる。(日本の皆さん)ごめんなさいね。そのベルトを持って、WBAと統一戦をやりたい。私はWBAにフォーカスしている」と、拳四朗は眼中にないと言わんばかりだ。

 現在のWBA同級王者は田口良一。自分の試合の翌日31日に大田区総合体育館でIBF同級王者ミラン・メリンドと統一戦を行う。ペドロサは「私はベストの選手と戦いたい。今のベストはタグチで、拳四朗ではない」。14年10月には、今年7月に田口にTKO負けしたロベルト・バレロに5回TKO負けしているにもかかわらず「あの時はコンディションが75%だったからね。4回までは私が勝っていた」と言いたい放題だった。

 拳四朗陣営にすれば、屈辱的なコメントの数々だったが、公開練習を視察した拳四朗の父で、BMBジムの寺地永会長は受け流した。「まあ彼は挑戦者ですからね。あれぐらいでいいんじゃないですか?」。ペドロサの印象を「(王座を奪った)ロペスや(初防衛戦相手の)ゲバラみたいに洗練されてない。荒っぽくガンガン前に出てくるタイプ」とした上で「セオリーのない分、やりにくさはあるかもしれんけど、いなすのでなく、強い左でしっかり迎撃することです」と対策の一端を明かした。